島根県知事 丸 山 達 也 島根県は、中国地方の北部に位置しており、北は日本海に臨み、東西およそ200㎞にわたる細長い本土部分と、日本海に浮かぶ隠岐諸島で構成されています。県の南側に連なる中国山地にはブナなどの自然林が広がり、水質日本一に輝いた高津川をはじめ、斐伊川や江の川などの源流地となっています。古くから農業や林業、たたら製鉄などが営まれ、人の手の加えられた里山などの形でも自然が残されてきました。 また、国内最大の汽水域でラムサール条約湿地に登録されている宍道湖・中海や特異な地質形成、独自の生態系などが認められ、ユネスコ世界ジオパークに認定された隠岐諸島など、優れた自然環境を有し、多様な野生動植物が生息・生育しています。 一方で、開発による生息・生育地の減少、里地・里山の荒廃、外来種の侵入、地球温暖化などにより、多くの野生動植物が絶滅の危機に直面しています。島根県の豊かな自然を未来に引き継いでいくことは、今を生きる私たちの願いであるとともに、私たちに課された責務でもあります。 こうした中、県では、県内の希少野生動植物の状況について、県民の皆様に情報提供を行うため、平成9年に「しまねレッドデータブック」を発行し、その後、2度の改訂を行ってきました。 また、令和3年3月に策定した「島根県環境総合計画」では、人と自然との共生を確保するため、生物多様性を保全し、野生動植物の積極的な保護と適切な管理に取り組むこととしています。 このため、令和4年にしまねレッドデータブック改訂委員会を設置し、委員会での検討を重ね、このたび「しまねレッドデータブック2026」を発行することとなりました。 本書が、島根の豊かな自然環境や多様な野生動植物を守るための基礎資料として活用され、県民の皆様の自然保護に対する理解が深まる契機となることを期待しています。 結びに、しまねレッドデータブック改訂委員会の皆様をはじめ、本書の発行にご協力いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。 令和8年3月刊行にあたって
元のページ ../index.html#5