しまねレッドデータブック2026
95/740

858520042013/2014ーーーー汽水・淡水魚類絶滅 野生絶滅絶滅危惧Ⅰ類絶滅危惧Ⅱ類準絶滅危惧情報不足20042013/2014絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)20262026●参考文献山口勝秀(2015)改訂しまねレッドデータブック2014動物編:84.島根県環境生活部自然環境課,島根.サケ目 キュウリウオ科Hypomesus nipponensis McAllister, 1963カテゴリー区分撮影者(提供者):桑原弘道サケ目サケ科Salvelinus leucomaenis imbrius Jordan and McGregor,1925カテゴリー区分撮影者(提供者):島根県立宍道湖自然館県内での生息地域・生息環境存続を脅かす原因県内での生息地域・生息環境存続を脅かす原因絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)環境省カテゴリー絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)環境省カテゴリー絶滅危惧Ⅱ類(VU)島根県固有評価分布限界種(南限)卵径約1mm。受精後11日(水温16℃)ー38日(7℃)で孵化する。陸封していない孵化した仔魚は主に夜、海や湖に降り、岸辺でワムシや藻類を食べ成長する。幼魚期以降はミジンコ、ユスリカの幼虫、イサザアミ等主に小型の浮遊動物を捕食する。満1年で6ー11cmになり成熟し、多くは卵を産んで一生を終える。 自然分布では、宍道湖、中海、並びにその流入・流出河川に生息。上田常一著山陰の動物誌によると、大正年代までの大橋川浚渫以前は中海にはたくさんいたが、宍道湖にはあまりいなかったそうだ。夏場の表層水温が30℃を超す日が何日も続く宍道湖・中海では、暑さを避け、水深のある湖底に移動しようと思っても低層には酸素がなく、死を待つのみ。川を遡上し夏を乗り越え生き延びたものが、命をつないでいると思われる。 夏場の高水温。川に避難するとき、妨げとなる堰などの河川改修。島根県固有評価基準標本産地 県内では斐伊川水系から高津川水系まで分布するが、どの生息域でも生息数は減少傾向にあると思われる。近年、本亜種の生息域に別亜種ニッコウイワナの生息が確認されており、亜種間雑種形成による遺伝的独自性の喪失、遺伝子汚染が心配される。また、本亜種の生息域にヤマメなどのサケ科魚類を移入すると、競合によって本亜種が減少する可能性がある。近縁種、競合種の移入は厳に慎まなければならない。 河川改修や構造物の建設。水質汚染。伐採による広葉樹の減少。近縁種の移入による遺伝的独自性の喪失。競合する魚類の移入。釣りなど捕獲による採集圧。選定理由概  要選定理由概  要 宍道湖七珍の一つで、宍道湖では2004年までは出荷するほどの漁獲があったが、2005年の夏は高温が続き、南限種の本種の多くはこの夏が越せなかった。その後も資源は回復せず、一網で数尾となり、今では1シーズンで数尾となった。網にかかった本種は宍道湖漁協が買い取り、水産技術センターで、卵をとり放流しているが、回復の兆しが見えない。 腹鰭は胸鰭より後方の腹位にあり脂鰭を持つサケ目の魚で、触るとキュウリのような独特のにおいのするキュウリウオ亜目に属する。自然分布域はロシア沿海州・サハリン・南千島から日本海側は宍道湖まで、太平洋岸は東京湾まで。主に沿岸や河川下流域等汽水域に生息するが、淡水域にもよく入り陸封化しやすい。成長のため降海する個体や一生を淡水で過ごす個体等多様性がある。産卵期は、川の水温が約6℃になるころで、宍道湖では1ー3月。日中に河口付近に集まった産卵群は、日没後川を遡上し、下流の水深20ー30cmの砂礫底で産卵。中には川や湖岸の水草に産むものもいる。卵は反転した付着膜で他物に付着する。●参考文献平塚純一・桑原弘道・桑原正樹ほか(未発表)本庄マス網調査1995-2017年.平塚純一・桑原弘道ほか(未発表)宍道湖マス網調査1995-2004年.細谷和海(2013)キュウリウオ科.中防徹次(編)日本産魚類検索全種の同定第三版:358-359.東海大学出版会,神奈川.桑原弘道(未発表)宍道湖マス網調査 2013-2025年.宮地傳三郎・川那部浩・哉水野信彦(1983)原色日本淡水魚図鑑:104-106.保育社,大阪. 中国山地を流れる一部の河川にのみ分布し、最上流域に生息する。開発や河川改修、自然林伐採などによる生息環境の荒廃で生息数が減少している。 全長20ー30cm前後だが、近年は30cmに達するものはまれである。他のイワナの亜種とは異なり、背部に見られる虫食い状の白色斑が吻端まで存在するのが本亜種の特徴である。本亜種は、世界のイワナ属魚類の中でもっとも南方に分布するもののひとつであり、氷期の遺存的な存在だと考えられる。水質が良好で、夏でも水温が20℃(多くは15℃以下)を超えない河川の最上流域に生息し、おもに昆虫類や小動物を捕食している。繁殖期は10月下旬から11月中旬で、メスが川底に産卵床を掘り、その中に産卵する。ふ化した仔魚は翌春まで産卵床内にとどまり、腹部の卵黄を吸収して発育する。本亜種は稚魚期から障害物や岩陰に潜む性質が強く、野外ではなかなか発見しづらい。(執筆者:桑原 弘道)(執筆者:山口 勝秀)ワカサギゴギ絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN)

元のページ  ../index.html#95

このブックを見る